2021年7月5日(月) 進路講演会
前半 13:00~14:30 後半 15:00~16:30
今年度も近畿大学入学センターより屋木清孝先生にお越しいただきました。
コロナ禍の中ではありましたが、たくさんの保護者の方々にご参加いただき、
多目的室にて2部制での進路講演会が行われました。
お話しいただいた内容をまとめさせていただきました。
【大学入試の現状と受験生を持つ保護者の心構え】
<強い生徒とは>
・上から物を考える。
(例)将来○○したい
⇒どこの大学・学部で学ぶのがよいのか
⇒その大学に入るにはどのくらいの成績になる必要があるか
⇒そのためにはいつまでに何をする必要があるか
・ゴール(目標)から逆算して物を考える。
・自分の上限を決めない。
<保護者の心構え>
3つのポイント
- 子と同じ情報をまずは頭に入れ現状を知る。(過去や自分の時代の情報ではダメ)
- 良き家庭環境をつくる。(まずは子の話を聞き、その後親の意見を伝える)
- 夢を持たせるコミュニケーションを行う。(あなたならできる!といった声かけ)
子どもが夢を語り始めたらとにかく肯定をする。適正は後からついてくるので
今の状況だけで判断しない。子どもが興味や関心を持ったら、すぐ調べるよう
声かけをする。ほめることで意欲を引き出す。上から物を考えられるような
話しかけでコミュニケーションをするよう心掛ける。
現状を知る<基本テスト>
①大学の受験人口について (答え:NO)
国公私立・短期大学全体の競争率はわずかではあるが
上昇しているのではなく、年々下がっている。
②国公私大別の志願状況 (答え:NO)
国難私易ではなく、倍率3,4倍の大学と
倍率1倍のような大学との二極化している。
③文理別・学部別の志願状況について (答え:NO)
情報という名の付く学部の人気が高く、
ここ2年は理系文系ともに人気が下がっている。
④大学入学共通テストについて (答え:NO)
英語外部試験は導入されず問題傾向は少し変わり、
難易度はさほど上がっておらず平均点は3点上がっている。
⑤私立大の入試方法について (答え:YES)
私立大学の90%(85%は3教科のみ)は共通テストを
選抜方法のひとつとして用いており、
共通テストを受けないという選択肢はない。
⑥学費について (答え:NO)
現在、国公立大学の初年度納付金は保護者時代より大幅に
上昇しており、私立大との差は小さくなっている。
国公立大学の受験から初年度納付金費用は80万円ではなく
約110万円程度になる。
<将来につながる学部選び>
文・人文・社会・・・国語、社会、英語の先生になりたい人など
国際・外国語・・・外資系就職希望者、海外留学したい人など
法・政治・・・弁護士、公務員になりたい人など
経済・・・銀行や証券会社に就職したい人など
経営・商学・・・商売の実践を学び、小売り業や物を売る仕事に就きたい人など
理学・・・数学や理科を深く学びたい人など
工学・・・数学や理科の知識を使って、モノを作る学問を学びたい人など
農・水産学・・・食料品関係の企業に就職したい人など
<大学受験に向けてのポイント>
・受験に必要なことは、高校3年間の学校の授業内容。
・口に出して行きたい大学を言う。(そうすると近い大学には行ける!)
・ターゲットは今の自分の学力より上の大学!
・偏差値で大学を選ばず、自分の夢を叶える大学を選ぶ。
・「いつまでに終わらせるか」という視点で計画的に学習する。
・家の事情で大学選びをあきらめさせることなく、奨学金なども
視野に入れ、お金が理由で夢をあきらめさせることのないように。
・やる気が出る声かけ、コミュニケーションを!
また先生は、偏差値の高い大学に行けてもあいさつもできないようでは
ダメで、社会人基礎力を身につけさせることは親のすべきことであると
おっしゃっていました。
さいごに
90分間の熱意溢れるユーモアある講演を2回もしていただきました屋木先生、
講演会前にお話ししていただいた校長先生、ご準備いただきました先生方、
コロナ禍の中ご参加いただきました保護者の皆様、本当にありがとうございました。
子どもたちがゴールから逆算して物を考えていけるような話しかけやコミュニケーション
を行いながら、受験までの残り9ヶ月、子どもたちが最大限の力を発揮できるよう
応援していきましょう。
今回の進路講演会が、3年学級委員会主催行事の最後となります。
これまでご協力いただきました校長先生、先生方、保護者の皆様、
ありがとうございました。
3年学級委員一同