人権研修講座報告


人権研修講座「生野区コリアタウンフィールドワーク」


9月28日(金)、人権研修として生野区コリアタウンへ行ってまいりました。 
JR鶴橋駅ホームに、下川校長先生、菊川PTA会長はじめ、参加者総勢24名が集合。
さっそく、鶴橋本通商店街へ向かいます。
商店街の店先の品々に心奪われつつも、この地区の歴史に詳しい下川校長先生のご案内で、細い路地に入っていきました。
迷路のような路地を行き交う自転車を避けながら、ここに暮らしていた人々のお話を、校長先生から伺いました。


商店街を出て、大きな通りを渡った先にあるのは、鶴橋地区の氏神「彌栄神社」。
境内で説明してくださっているのが下川校長先生です。


つるのはし跡公園(「猪甘津の橋」古跡)

日本書紀に、仁徳天皇が、平野川に架けた橋として記されており、文献の上では、わが国最古の橋であるとされています。
平野川はたびたび氾濫したため、現在は埋め立てられ、つるのはしは廃橋となり、親柱4本がここに保存されています。
このあたりは鶴がよく飛来したとのこと、「鶴橋」の地名の由来となっているそうですよ。



御幸森天神宮です。疎開道路に面する生野コリアタウン「御幸森商店街」の入り口に位置します。

仁徳天皇が、鷹狩の際に腰掛けた「仁徳天皇腰掛石」がありました。
境内を出ると、もうコリアタウンです。



平野川にかかる猪飼野新橋から見たコリアタウンの入り口。

おいしい匂いに逆らいながら、講義と食事の場所である「班家食工房」に到着しました。
お店の前で記念にパチリ♪



猪飼野という地で在日の人々が何故共生することができたのか」(講師:下川校長先生)
  御幸森商店街を含む旧猪飼野地区が、日本最大の在日コリアンが密集して暮らす街であること。
  済州島を中心とする「植民地」からの移民と、古くからこの地域に住む日本人とが、たびたび氾濫する平野川に翻弄されながら、「共生」という歴史をたどって、今に至ること。
   その、歴史や経緯を分かりやすくお話していただき、知らなかった「大阪」に触れることが出来ました。



さて、フィールドワークでたっぷり歩き、校長先生のお話でみっちり頭を使った後は、お腹がペコペコです。
昼食はプルコギです。韓国風すき焼きといったところでしょうか。

野菜もお肉もたっぷり入って、ボリューム満点。ごはんもキムチもおかわりOKで、大満足。



食後はちょっと休憩。休憩中は商店街に繰り出し、めいめいお買いもの。
そして、最後はキムチ作り体験です。

ずっしりとした塩漬け白菜に、キムチダレを葉一枚一枚に塗りこんでいきます。
できたキムチは、ニオイの漏れない袋に入れて、お土産です♪
冷蔵庫で3日ほど我慢したら、おいしいキムチの出来上がり。
それを楽しみに、コリアタウンでの一日が終わりました。




〜一部ですが、参加してくださった皆様のお声を紹介します。〜

 ・駅を出るとすぐにキムチやチョゴリを売っている店があり、違う街を感じました。平野川を移動させることで、安心して住める街造りがすすみ、今の暮らしがあることに感動しました。そして、今の韓国との情勢に影響することなく、暮らしが進んでいることにホッとしました。
 ・校長先生のお話が分かりやすくてよかった。大阪に住んでいながら、「鶴橋」や「猪飼野」地区の事など何も知らなかったので、ためになった。歴史に触れることができ新鮮でした。
 ・大阪の新しい発見が出来ました。まだまだ、知らないところがたくさんあるんだということ、中国や韓国との国際問題がいろいろある現在、“共生”が大切だということを再認識する必要があると思いました。
 ・鶴橋は初めてで、どこを歩いても珍しく、興味津々で、お話を聞かせていただきました。なかなか個人では同じような体験ができないので、とても楽しかったです。








ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
下川校長先生、ご多忙にも関わらず、たくさんの資料をご準備いただき、また分かりやすくお話いただき、たいへん勉強になりました。
ありがとうございました。