歌舞伎報告


新春大歌舞伎観劇のご報告


1/22(金)初春大歌舞伎の観劇に行ってきました。
参加者は委員を含めて60名、ありがたいことに多くの応募をいただき、厳正なる抽選の結果、見事当選した方々です。

委員全員が歌舞伎は初めてで、理解できるか不安を抱えつつ、難波の大阪松竹座に向かいました。大阪松竹座は、有名なかに道楽やグリコの大きな看板のすぐ近くにあり、多くの人でにぎわっていました。


今回の舞台は時間が11〜15時と長いのですが、「鳴神」「枕獅子」「らくだ」の三部構成になっていて飽きることなく楽しめました。


「鳴神」は、時代物とよばれる演目で、江戸時代以前を舞台としたお話です。
片岡愛之助さん演じる鳴神上人は、朝廷に恨みを持ち、滝つぼに龍神を閉じ込め、雨を降らせないようにしてしまいました。これをやめさせるため、朝廷は絶世の美女を遣わします。この美女の色香に惑わされ泥酔した隙に、美女は注連縄を切り、龍神を解放してしまいます。騙されたと知った上人は怒り狂い美女を追いかけていきます。

少し理解しにくい言い回しもありましたが、衣装の早変りがあったり、人形が登場したり、と楽しい内容でした。


「枕獅子」は前半は華やかな女方の舞い、後半は荒々しい獅子の精の舞いで、一人の役者さんが全く違った様子で踊り分けるのが見どころです。後半は長い髪をぐるんぐるんと振り回す様子はとても力強く迫力満点でした。


最後の「らくだ」は、江戸時代の庶民の暮らしを題材にしていて、「世話物」とよばれます。こちらは落語をもとにした笑いあふれるお話で、先の二つとは違い、とても分かりやすいものでした。片岡愛之助さん・市川中車さんら、有名どころが出演するということで、期待が高まります。

愛之助さん演じる熊五郎、中車さん演じる久六、二人の知人が亡くなるところからお話は始まります。熊五郎が知人の弔いを口実に、大家さんに酒と肴を無心するのですが、断られてしまいます。そこで、死人を躍らせて大家さんを脅し、差し入れを了承させようと、久六に無理やり背負わせ大家さんの家に押しかけます。こう聞くと、酷い話のように聞こえますが、嫌がる久六に無理やり背負わせる様子や、大家さんが逃げまどう様子にはおかしみが溢れ、客席は笑いに包まれていました。


歌舞伎と言うと、少し敷居が高く、興味はあっても躊躇してしまいがちですが、日本の伝統文化にふれるいい機会になりました。
また、三味線や鼓、長唄はもちろん、台詞もすべてマイクはなし、効果音も拍子木で入り、幕の開閉もすべて手動、と現代の舞台とは違った運営に長く受け継がれてきた伝統を感じました。


ちなみに11〜15時というと、お昼はどうなるの?と思われるかもしれませんね。(笑)
大丈夫です! 1幕目と2幕目の間が30分の休憩があり、席でお弁当を食べることができます。持ち込むのも、劇場内の売店で調達するのもOKです。


今年度の企画委員会の活動はこれですべて終わりです。
6月のバスツアーに始まり、ライオンキング、歌舞伎と、どの企画でもたくさんの応募をいただき、ありがとうございました。
また、ご期待にそえなかった皆さまには申し訳なく思っています。
来年度も喜んでいただける企画を考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。


PTA企画委員会 委員一同